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チョコレートができるまで

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 デザイナーからチョコレート型の1回目の3Dモデルが届きました。 その時の感想は「楽しい、ワクワクする形状」でした。 しかし、最初のモデルでこの製品が出来上がったわけではありません。 結論からお伝えすると販売されている最終形状になるまでに実に24回もモデル修正を繰り返していました。 最初に渋谷ヒカリエで構想を考えてから製品ができるまで、10か月を要し、製品形状が今の形になるまで様々な話し合いをしてきました。 ・本体の形状 ・色 ・表面のR表記をどのようにするか ・裏面をどのようにするか ・突き出しピンをどこに配置するか ・ゲートをどこに配置しどのように処理するか 製品形状を確定させて金型を起工する前に、立体で現物を見ながら議論するため社内で樹脂の切削品を製作しました。 ABSの板材から切削加工でモックアップ作成 塗装前に色合わせ モックアップ品に塗装処理 色もチョコレートの色に近い色にするべく色を整え塗装していきました。 3Dモデルではなく実際の大きさを立体で見るとやはりイメージが湧きますね。 ある日、外出から帰ると私の机の上に塗装前と塗装後のチョコレートが置いてありました。 本物と比べるためにか、一緒にパッケージから少し出されたチョコレートが置いてありました。 やっぱり本物のチョコレートと見比べるのも大切だよなーと思ってよく見たらパッケージに入っているチョコレートもプラスチック製のモックアップ品でした。 すっかり騙されました・・・ 銀紙でチョコレートの形を浮きだたせて本物に近づけているあたり、いたずら心を感じました。 あーやられたーと思いながらも一人でにやにや笑っていたのを今でも覚えています。 悪ふざけしながらも楽しくものづくりができるのは良い仲間に恵まれていたからだと思います。 何度か試作していくうちにいよいよ金型を製作することになりました。 それと並行してパッケージも製作していきました。 「 捨てられないパッケージを目指して 」につづく