成形後の手仕上げ【IRkit】

射出成形で金型から製品を取り出した時、溶融した樹脂材料を流し込む部分「ゲート」をカットする必要があります。

ゲートカットは簡単なように感じられますが、どんなに他の部分を綺麗に仕上げても、ゲートカットの仕上げ次第で製品全体の評価につながることがあり、安易にカットすると製品の外観を損ねることがあります。

今回、IRkitは製品の側面にゲート跡を残したくなかったたため、ジャンプゲートを採用しました。

製品側面にゲート跡は出ませんが、筐体を合わせて蓋を閉めたときにゲートカットの跡が、少しでも盛り上がっていると蓋を閉めたときに浮いてしまいます。

そうならないために
成形→ゲートカット→検品→仕上げ
と、仕上げ工程で、一つずつ手仕上げをすることもあります。


一度ニッパーでカットした部分は切り取る部分が少なくなるため、再度ニッパーで仕上げるのは難しくなります。

そこで、手仕上げにはニッパーを使わず、自分たちで砥いだ小刀や彫刻刀を使って仕上げていきます。




IRkitの仕上げは弊社の会長にお願いしています。
社内で一番刃物砥ぎが上手く、手仕上げの感覚が絶妙です。


IRkitを手にした方にはそんな見えない部分にも製造側の想いを感じ取っていただけたら嬉しいです。

NDAの関係で外部に情報は出せませんが、他のお客様の製品も必要に応じて、一つずつ手仕上げを行うこともあります。

一つ上の満足を目指して。

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