銅ハンマー
金型を組付けたりする時に使う銅ハンマー。
何故銅なのかは私がこの職場に入って来た時から使われていたので
それ程気にはしていなかったが色々な利点があるようだ。
金型を叩くということは金型の材質(主にSC材)よりも
硬度が低くないといけない。
型材を傷つけてしまうからね。
先に叩くと書いたけど、単に叩くと弾き返されるので
叩いた瞬間、押し込むイメージ。
その押し込む時に軽いとどうしても弾き返されてしまう。
銅は比重が約8.9 鉄が約7.8
銅は鉄よりも体積当たりの重量が高く、押し込むには
具合が良い。
しかも、銅は叩いた時に自身が塑性変形してくれるので
衝撃が吸収されている。
だから叩いても手がしびれない・・・というと言いすぎだけど
軽減はしてくれている。
同じような条件を満たして更に比重の高い材質として鉛もあるが
人体への影響も考えると使い辛い。
叩いて押し込む為に必要な要素が満載の銅ハンマー。
そんな銅ハンマーは使い続けると
最初はまっすぐな丸棒だったのが
叩いた部分(両端)が変形して、こんな感じになる。
意外な事にこれがよく転がる。
無意識のうちに均等なるように叩く場所を変えているようだ。
・・・そろそろ新しいのに変えろよ~
という声が聞こえてきそうだが、何故か使い続けてしまう
アイテムの一つ。