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東京国際航空宇宙産業展2011 と電気通信大学

今日は午後一番から、ビックサイトで開催されている 東京国際航空宇宙産業展2011に行ってきました。 展示会を見ていると、難削材と言われる材料の加工方法についつい目がいってしまいます。 以前に比べてCFRPなどは加工できる会社も増えているように感じました。 今後はCFRTPの普及も見込んで、成形後の熱可塑としての加熱変形加工をする加工業者も 増えるのではないでしょうか。生産性を考えると今後も電磁誘導での高速加熱技術は必須かもしれません。 展示会場には学生も多く、今後の産業としての重要性が伺えました。 会場では以前からお会いしたかった、前田シェルサービスの前田社長とお会いする事が出来ました。以前からツイッターやFacebookでやり取りはさせて頂いていたのですが、お会いしたら商品説明を真面目にして頂いたので、すごく驚きました(失礼ですみませんw) 必要とされる製品を的確に提供されており、技術力も高く勉強になりました。 エアフィルターを通過した粒子の数量を測定器で見させた頂きましたが 通常の大気中には 3μmの粒子が 数十万個/L あったのが フィルターを通した先では ほぼ0になるという実演もして頂きました。 見えない物ですが数値で実演して頂き理解しやすかったと思います。 会場にいたのはほんの1時間。 タッチアンドゴーで次の目的地、電気通信大学に。 電気通信大学では、ミナロの緑川社長、ペッカー精工の小泉社長、 モルテックの松井社長という中小製造業でもカリスマと言われる 社長たちを集めての講演とパネルディスカッションが行われました。 三者三様、講演内容は全く違う内容でしたが ものづくりが好きだというのは話の中で凄くわかる内容でした。 学生さんにも伝わっていると思います。 就職活動は、安定した企業に入りたがるのは当然だとは思いますが 大企業に入ってしまえば気付かないような中小企業の楽しさ、大変さ 今後の希望などを社会に出る前に、こういう形で聞くきっかけが出来た学生は 羨ましいとも感じました。 講演後は質疑応答の時間でしたが、質問内容が講演内容の中でも 深い部分を質問する学生もいて、これからの日本に対する希望を感じました。 特に技術の流出に対する危機感を学生側も感じているのが分かりました。 私達社

IPF2011に行ってきました

10/25,26でIPF2011に行ってきました。 見てきた感触、今年の傾向などを。 今回の目的は 1.セミナーの聴講 2.各射出成形機メーカーの開発動向 3.マテリアル 4.成形に関わる付帯設備の調査 を中心に見て回った。 見どころのピックアップを。 松井製作所内にあるヒート&クールの製品サンプルは 一見の価値があるでしょう。(三菱商事テクノス) 特にメタリック樹脂は射出成形によるウェルドラインで 均一なメタリックにはならないのですがこれが上手くクリアできている。 導入に際しては、電磁誘導式はライセンス契約が必要などハードルが高く感じる。 成形機では住友のブースにある電磁石式型締め成形機 直圧式の型締め機構を有しているのだが、最後の型締めで電磁石を利用しているようだ。 この機械はまだ販売されておらず、カタログもないので展示会場に行くのであれば 見る価値が高いと思う。(型式:ML500 だったかな?) 他には加飾関係で第一実業やMIMAKIのブースでは 曲面形状の樹脂へのインクジェット印刷機などが展示されている。 第5ホールの真ん中に、日本金型工業会の団体で日本の名だたる金型メーカーや 付帯設備のメーカーが出展している。 他にも見てまわった結果、マテリアル関係など私が欲しい情報が聞けたので 結構満足している。 今回成形機メーカーを見て思ったのは、国内企業向けというよりは海外向け しかも、ハイサイクルを競っているのがよくわかった。 ハイサイクルは方向性としては間違っていないのだが 私は成形機に求めるのはハイサイクルではなく、どういう構造にすれば 成形機が機械的に向上するかを工夫している事が大事だと考えている。 説明員によっては「低コスト」や「環境配慮型の」という言葉が多く聞ける。 「環境にやさしい」は売り文句であり開発段階ではそこが本当の狙いというのは 少ないのではないだろうか。 営業と開発、技術の説明員では説明の切り口も変わってくる。 どちらかというと、私は技術の方に説明してもらった方が楽しい。 色々説明を受けながら話を聞くのも展示会の醍醐味だろう。

事故報告書

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弊社には事故報告書という書類がある。 機械の故障や操作ミスなど比較的軽微な事故から 怪我につながるような重大事故においてもこのファイルにまとめられている。 内容としては 1.発生時期 2.発生状況の詳細 3.その時の対応 4.原因の追究 5.今後の対策 について記録してある。 ここに書類を残せば会社が存続している限り残ることになる。 さて、問題はこの書類をどのようにとらえるかだ。 一見不具合を記録する事は個人の面子からすれば、あまり好ましくない事だろう。 しかし、私がこの会社(ミヨシ)に入ってこの書類を見つけた時は 素晴らしいと感動したのだ。 それは、先駆者たちが失敗した事案を書き記す事により 後から入った人は、同じような失敗をしなくても済むかもしれないからなのだ。 「技術は見て盗め」とよく言うが、重大事故は起こってからでは取り返しがつかない。 ヒューマンエラーとはいかに対策を講じていても、外的要因やメンタル的な要素からも、 事故につながることは多々ある。 だからこそ、出来るだけ事故が起きないよう、ミスは記録で残し、可能な範囲で対策を考え、 水平展開して周知徹底する必要があるのだと思う。 少し大げさだが「自分のミスは会社の財産になる」くらいの気持ちであれば、内容も充実するだろう。 ものづくりは失敗から学ぶべきことが多い。 私はたまにこの書類を見返す。 特に自分の書類については、昔はこんなもので・・・と笑ってしまうものもあるが 未だに克服できていない事もある。 そして他の人が記録した書類は、自分の環境の変化と共に違った視点から 見る事が出来るので、見るたびに参考になる。 もちろん、ミスは起こさない方が良いんですけどね。 ちなみに上の画像は数年前作成した私の事故報告書です  ( ̄ε ̄;|