ATCアームのツール掴み不良

ドンッガラッドンッ!
工場でひときわ大きな音がしました。

原因はマシニングセンタのATCアームがツーリングを掴む際、動くはずの機構が動かず、ツーリングが吹っ飛んでいった様子。

起きたのは、暖機運転しようと工具交換した時で、仕上げ加工前の工具交換でなくて良かったけど、本当に危ない。

昔だったら、「~~が起きたんですけどどうしたらいいでしょうか?」
と聞きに来るところでしたが、
今回は「~~が起きたんで解決方法メーカーに問い合わせています」
と、自分で動いて経過を報告。動き方も良くなってきましたね。

でも機械いじりは私もやりたいので、ほんの少しお手伝い。

まず分解。
とにかくあらゆる部品が錆びてて、あらゆる部品が取り外すのに苦労する。



分解してみたら水溶性切削油と元から入っていたと思われるグリスが固化して、さらに錆が進行していた。


はずした部品には固化した異物が付着。穴にはピンが入るので、この異物が部品の駆動を邪魔していた様子。


ピンやバネを全てはずして洗浄後組付け。



組付けたあと、動きを確認して完了。

事前に、機械の故障が発生しやすい部分が分かっていれば対処のしようがあるんだけど、殆どの場合が故障が起きてからの対応なので、かえって手間や費用がかかる。
あと修理の仕方もやってみないと分からないことがあるので、見えない部分にどういう機構があるのか創造する力も必要ですね。

今回はメーカーから分解図もらって作業手順も聞いたのでしっかり作業できていました。


杉山耕治