入社2か月で製作したもの


今年1月から入社した社員にみんなで仕事を教えています。

今まで加工に携わった事になく、機械の操作
刃物の研ぎ方は分からない状態からのスタートです。

訓練計画を作成し、ある期間が過ぎたところで
覚えた技術を形として見るために課題を与えています。


今日で入社して2か月が経過しようとしています。
2ヶ月が経過した時点で製作したものはこれでした。





































以前、紹介したBT30用のツールボックスです。

http://miyoshi-co.blogspot.com/2011/11/bt30.html


既に1つは作って社内にあるので図面と形が見れます。
しかし、製作は現物と図面があれば同じものが出来るわけではありません。

段取りや加工方法、調整は実際にやってみないとわかりません。

ポイントとしては

・加工方法と手順
・組み付けた時の嵌めあい
・位置合わせのクリアランス
・現物をのせた時の強度
などがあります。

加工の手順としては
  1. 図面を見て必要な材料を検討
  2. 加工手順の書き出し
  3. 加工時間の検討
  4. 材料手配
  5. 原版作成(彫刻機を使用するため)
  6. 材料切り出し
  7. 切削加工
  8. 接着
  9. 嵌めあい調整
  10. 組付け
などがあげられます。
この中で1~5は実際の加工に入る前の段取りです。

7以降の加工は熟練度に大きく左右される上に
効率を上げるのには限界があります。

前段取りでいかに効率良く進めて作業に入るかが大切だと思います。
実際の加工では加工の感触や、クリアランスなどが体験できたのではないかと
思います。


今回の作業で、この部分をうまく理解してくれていれば良いですね。






作業ごとに、どのように作業したかの手順と
どのくらい時間がかかったかを製作者本人が記録しています。

このように実際掛った時間を記録していれば、同じような加工をする際には、どのくらいの時間が必要かが分かりやすくなります。


そして次に同じような加工をする時には目標が立てやすくなります。









余談ですが、ツールボックス製作完了後、仕上面を見た弊社の菊池から

「角を全部C面とって。あと磨き」

と指示が。

そんな菊池からも出来上がった製品に対しては評価が良かったとか。


後日、このツールボックスは他の会社に嫁いでいきましたとさ。
めでたしめでたし。