2012年8月21日火曜日

基準工具の確認


私たちが切削加工するときに、加工物の位置を把握するために使用する工具の一つ。
「スタイラスセンタ」


















この工具は位置を把握するために使うもので、精度が出ていなければなりません。
私がこの会社に入社した時から使われていたもので、メンテナンスをしながら使用しています。

この工具の使用方法は
まず低速で回転させながら、測定物に近づけます。
中にばねを有して本体は上下に分割されており、ばねの力で密着していると考えてください。

測定物に触れると、上下に分割された部分の摩擦抵抗より横方向の力が強くなり、ずれが出ます。そのずれた位置が測定物と当ったところと認識し、位置を割り出すのです。


そして、使う私たちは精度が出ている前提で使うことが多いのです。


はたして本当に精度は出ているだろうか。

測定してみました。
















通常 φ10.000
測定 φ 9.992


という結果になりました。

これは、長い間使うことにより、摩耗して径が細くなったことが考えられます。
もしかすると出荷時からこの径だったのかもしれません。

私が入社した当時、どうしてもμmでの誤差が生じるので気になり色々調べて気付いた部分です。


では、この工具は使えないのかといえば・・・使えるのです。

径の誤差分だけ考慮して演算させてあげれば使えますね。

私たちは使っている機械の誤差や癖を知ったうえで使うことにより
より精度を出して加工することができます。

逆を言えば、どんなに良い工具や機械でも、理解していなければ良い加工ができないかもしれません。



信用できる工具


本当にそう思えるのは自分で確認したものだけかもしれませんね。