2013年4月17日水曜日

【工場見学】鋳造 錦正工業株式会社

4/16は栃木県那須塩原市にある錦正工業株式会社を見学してきました。

会社に着き、永森社長から座学で鋳造工程の説明を受けました。
いつの間にか鉄の組織の話から鉄の状態図の話題になり、フェライト、マンガン鉄、鋼の定義、炭素含有率による強度の変化などかなり深い話になっていきました。
状態図を使って、焼き入れや組織変形しないで残留応力を除去する温度域についてはわかりやすく説明して頂いたと思います。

鉄の溶解温度を下げるためには炭素を入れることが有効(入れすぎはもろくなる)という技術は、電気炉がない時代のたたら場では色々な試行錯誤で行われていたことと思います。
当時の苦労を想像すれば、今ある技術と調べればわかる環境にありがたさを感じました。

ダクタイル鋳鉄の組成に必要な物性など、今まで知らなかった内容も聞くことができ個人的には凄く楽しい座学となりました。

座学の後はいよいよ工場見学です。
まず、社員の皆さんがはっきりとした大きな声であいさつしてくれたのが印象的でした。
忙しい中、工場見学をさせて頂いて申し訳ないと思うところで、笑顔で挨拶してくれるとこちらも嬉しくなりますね。


鋳鉄の溶融工程や砂型のセッティング、中子の配置方法など分野の違う金型構造は大変勉強になりました。今まで資料などで目にしていた「中子」のセッティング方法、「押し湯」の役割と形状、「冷やし金」の役割など鋳造品を前にして説明して頂くことによりイメージがしっかり焼付きました。


配置や形状にはノウハウがありそうですが、役割が分かったことと使用後はどのようになるのかが理解できました。
百聞は一見にしかずとはこのような事を言うのでしょうね。



工場ではプーリの鋳造と、鋳造後の切削加工も行われていました。
錦正工業さんの商品であるプーリは、小ロットにも対応できるよう切削工程がうまく工夫されていました。

加工現場では不良品置き場があり、私は加工工程よりもそちらの方が気になりました。
不良品というものは人間の心理として、直ぐに消し去りたいものであり人目に付くところに置くのは敬遠しがちです。

しかし、失敗から目を背けてはなかなか成長はできません。

人目のつく通路わきに不良品BOXがあるのは、水平展開もでき非常に良い環境だと感じました。
作ったものは、良い悪いを問わず、色々な人に見てもらうことが成長にも繋がると思います。


錦正工業さんに移動中、車の中で同行した大同成型、鈴木社長もおっしゃってました。

「失敗が良いとは言わないけど、失敗すると仕事覚えるよ」

これは、私もその通りだと思います。
大切なのは、失敗を恐れずどんどんチャレンジする事、もし失敗したとしてもどのように解決するかですね。ここはPDCAサイクルが最も効率的だとも言えます。

工場見学の後のまとめの座学では安全に関しての話になりました。
工場に限らず、日常生活においても危険が伴う作業はたくさんあり、どのように意識を傾けるかが怪我をしないポイントだと思います。


最後に永森社長にわがままを言い、鋳鉄の添加材を頂いて帰りました。
頂いた材質は削ってみたい衝動をぐっと堪えて、大切に保管したいと思います。


FeSi(写真左) FeMn(写真中) SiMg(写真右)


.今回は弊社の社員2人も同行しての工場見学でした。

永森社長の丁寧で熱意のある説明、時間との勝負の中見学に対応して頂いた錦正工業の皆様に感謝します。